AI協業 本記事は覆面アスリート本人の体験・意見・判断をベースに、AIアシスタント(Claude)の支援を受けて構成・編集しています。
日焼けは皮膚だけでなく目や、長期の皮膚がんリスクにも影響する。対策は「浴びる量を減らす→日焼け止めを効かせる→焼けた後にケアする」の順。屋外アスリート向けに、公的機関と国内外の論文を根拠に実践順でまとめた。
✅ 本記事で得られること
- 日焼け(紫外線)が皮膚・目・長期の健康に何をもたらすのかがわかる
- 試合・練習中に塗り直せない前提でできる、現実的な紫外線対策が優先順位でわかる
- 焼けてしまった後のケアと、見落としがちな目・唇の対策まで持ち帰れる
👤 こんな方におすすめ
- 炎天下の屋外競技で、日焼けした日は決まって体がだるくなる方
- 練習・試合中に日焼け止めを塗り直せない環境で長時間動く方
- 日焼け対策は女性のものという感覚があり、つい後回しにしてきた方
先週末も炎天下でずっとレースでさ、真っ赤に焼けちゃったよ。日焼け対策って正直、女性がやる美容の話ってイメージで後回しなんだけど、アスリートも気にした方がいいのかな?
美容だけの話じゃないんだ。日焼けは皮膚の炎症だけじゃなく、目や、長い目で見た皮膚がんのリスクにも関わる。まずは体に何が起きるのかを、公的機関のデータで整理しよう。
でも実際問題、レース中に日焼け止めを塗り直すなんて無理じゃない?数時間ずっとボートの上にいるのに、そんなにこまめに塗れないよ。
分かる、その”塗り直せない”が一番の壁だよね。だからこそ順番が大事なんだ。まず「浴びる量を減らす」、次に「日焼け止めを効かせる」、最後に「焼けた後のケア」。この優先順位で見ていこう。
日焼けが体に与える影響
日焼け(紫外線)は体に何をもたらす?
日焼けの影響は皮膚だけではありません。環境省の分類では、急性影響にサンバーン(赤い日焼け)・サンタン(黒くなる日焼け)・紫外線角膜炎(雪目)、慢性影響に光老化や皮膚がんに加えて白内障・翼状片があります。屋外アスリートは浴びる量が積み上がるため、影響を正しく知ることが対策の出発点になります。
- 皮膚(急性):浴びて数時間後に赤くなるサンバーンが起き、8〜24時間でピークに達し2〜3日続く
- 目:強い紫外線で角膜に急性の炎症(紫外線角膜炎・雪目)が起こり、充血や痛みが出る
- 長期:浴び続けるとシミ・しわ(光老化)や皮膚がん、目の白内障・翼状片のリスクが高まる
「日焼け対策」と聞くと、美容目的・女性向けというイメージが先に立つ方も少なくないはずです。ですが、紫外線が体に与える影響は美容の範囲にとどまりません。まずは、体に何が起きているのかを公的なデータで整理します。
皮膚への影響──サンバーン(赤い日焼け)
紫外線を浴びて最初に現れるのが、皮膚の急性の炎症です。環境省の紫外線環境保健マニュアル2020によると、赤くひりひりする日焼け(サンバーン)は日光にあたって数時間後から起こり、8時間から24時間でピークに達し、2〜3日で消えていきます。あたりすぎた場合は、水ぶくれになって皮がむけることもあります。
その後、赤みが引いた数日後から肌が黒っぽくなる日焼け(サンタン)が現れ、数週間から数か月続きます。これは紫外線から肌を守ろうとしてメラニンがつくられる、体の防御反応です。
目への影響──紫外線角膜炎(雪目)
影響を受けるのは皮膚だけではありません。強い紫外線を浴びると、目の角膜に急性の炎症が起こることがあります。環境省によると、この「紫外線角膜炎(雪目)」では、白目の充血・異物感・涙が出るといった症状が現れ、ひどくなると強い眼の痛みを生じます。昼間に紫外線を浴びると夜から翌朝にかけて発症し、多くは24〜48時間で自然に治りますが、症状が強い・長引く場合は眼科の受診が必要です。
海や砂浜、水面のように照り返しのある環境では、目に入る紫外線が増える点にも注意が必要です。目の対策は記事の後半で詳しく取り上げます。
長期の影響──光老化と皮膚がん
もうひとつ見落とせないのが、長い年月をかけて現れる慢性の影響です。環境省によると、紫外線を浴び続けることで生じるシミ・しわは、加齢による自然な老化とは別の「光老化」であり、適切な紫外線対策で防げるものだとされています。さらに、UV-Bの浴びすぎは、日光角化症や有棘細胞がんといった皮膚がんのリスクにも関わります。
屋外アスリートは、この長期の影響を受けやすい立場にあります。マラソンランナー210人を対象にした症例対照研究(Ambros-Rudolph CM ら, Arch Dermatol, 2006)では、皮膚がんを疑わせる病変や色素性のほくろが対照群より多く、トレーニング強度が高いほどその傾向が強まったと報告されています。この研究で日焼け止めを定期的に使っていた人は56.2%にとどまっていました。
長期の影響は皮膚だけではありません。環境省は慢性影響として、水晶体が濁る白内障と、白目の組織が角膜側へ伸びる翼状片も挙げています。屋外で長時間を過ごすアスリートは浴びる量が積み上がるぶん、目についても皮膚と同じ土俵で考える必要があります。
「日焼けした日はだるい」は本当か
「焼けた日の夜は体が重い」という感覚を持つ方もいるかもしれません。重く広範囲に焼けた場合には、皮膚の炎症に関わるシグナル物質(IL-6)が血液中で増え、発熱や倦怠感につながることが報告されています(Urbanski A ら, J Invest Dermatol, 1990・少人数のヒト研究)。
ただし、これは重度の日焼けの話です。人工的に日焼けを起こした10人が暑熱下で運動した研究(Pandolf KB ら, Am J Physiol, 1992)では、日焼け後に体の深部の体温・心拍数・全身の発汗量・血液の水分量はいずれも変わらず、影響が見られたのは前腕と背中の局所的な発汗の低下だけでした。つまり「日焼けすると体温調節が乱れて脱水し、それでだるくなる」という説明は、少なくとも直接の実験では裏づけられていません。軽い日焼けで全身が疲れるかどうかは、はっきりした証拠が乏しいのが実情です。
影響が整理できたところで、ここからは対策です。順番が何より大事なので、優先順位の高いものから見ていきます。
対策① まず「浴びる量」を減らす
日焼け止めより先にやるべき紫外線対策は?
日焼け止めは対策の一部にすぎません。環境省とWHOは、まず強い時間帯を避ける・日陰を使う・衣服や帽子で覆うことを基本に挙げています。紫外線量は10〜14時に1日の約60%が集中し(東京の夏)、日陰では日向の約50%まで下がります。塗らずに減らせる量を先に削るのが、もっとも確実で費用もかからない対策です。
- 時間帯:紫外線量は10〜14時に1日の約60%が集中する(東京の夏)ため、この時間の直射を避ける
- 日陰:日陰の紫外線は日向の約50%まで下がる(ただし散乱した紫外線は防げない)
- 衣服・帽子・サングラス:織り目の詰まった長袖や帽子・サングラスで、塗らずに紫外線を遮る
屋外競技者にとって、対策の順番は「浴びる量そのものを減らす」が最優先です。塗り直しの手間もいらず、効果も費用対効果も高いからです。環境省は紫外線対策として、①強い時間帯を避ける ②日陰を利用する ③日傘・帽子 ④衣服で覆う ⑤サングラス ⑥日焼け止めを上手に使う、の6つを挙げています。優先度の高い順に整理すると次のようになります。
| 対策 | 効果の目安と根拠 |
|---|---|
| 時間帯を外す | 10〜14時に1日の紫外線の約60%が集中(東京の夏)。この時間の直射を避ける(環境省) |
| 日陰を使う | 日陰の紫外線は日向の約50%。ただし空気中で散乱した紫外線は防げない(環境省) |
| 衣服で覆う | 織り目の詰まった濃い色ほど通しにくい。ただし通気性が悪いと熱中症リスクが上がるため要両立(環境省) |
| 帽子 | つばの広い帽子で顔の紫外線がおよそ半分に。ただし完全には防げない(Backes C ら 2018) |
| サングラス | 顔に合うサイズなら目の紫外線を最大約90%カット(環境省) |
時間帯と日陰を味方につける
もっとも効果が大きいのは、強い時間帯の直射を避けることです。環境省によると、1日の紫外線量のうち約60%が10〜14時に集中します(東京の夏の場合)。練習や試合の時間を自由に動かせないことも多いですが、アップやクールダウン、待機の時間だけでも日陰に入ると、浴びる総量は確実に減ります。日陰の紫外線は日向のおよそ50%まで下がるとされています。
ただし、日陰や帽子で防げるのは主に直射の紫外線です。空気中で散乱した紫外線は日陰にも回り込むため、「日陰にいれば完全に安心」とは考えないでください。
衣服・帽子・サングラスで「塗らずに防ぐ」
肌を布で覆ってしまえば、その面積は日焼け止めを塗る必要がなくなります。環境省は、織り目・編み目のしっかりした、色の濃い衣服ほど紫外線を通しにくいとしています。長袖のUVカットウェアは、塗り直しの手間なく紫外線を遮ってくれます。
ここで注意したいのが、暑さとのバランスです。環境省も、通気性や吸収性の悪い衣服は暑い時期に熱中症の危険を高めると明記しています。紫外線を防ぐために厚着をして熱中症になっては本末転倒です。屋外競技では「UVカット性能」と「通気性・涼しさ」を両立できるウェアを選び、暑さと紫外線の両方に目を配ってください。
帽子は、つばの広いものほど効果的です。3次元の頭部モデルで様々な帽子の防御効果を計算した研究(Backes C ら, 2018)では、つばの広い帽子で顔全体の紫外線をおよそ半分に減らせた一方、どの帽子でも顔の紫外線を100%は防げませんでした(散乱した紫外線が回り込むため)。サングラスは、環境省によると顔に合うサイズのものを適切に使えば目の紫外線ばく露を最大で約90%カットできます。詳しい選び方は後半で解説します。
浴びる量を減らしたうえで、それでも肌に当たる紫外線を防ぐのが日焼け止めの役割です。次は、その日焼け止めを最大限に効かせる方法です。
対策② 日焼け止めを最大限に効かせる
日焼け止めの塗り直しは実際どれくらい守られている?
北米のスキー場で4,837人を調査した研究(Buller DBら, 2012)では、開始30分前に日焼け止めを塗った人は73.2%いた一方、2時間後の塗り直しを守れていた人は20.4%にとどまりました。事前準備は多くの人ができても、活動中の塗り直しは現実には守られにくい。だからこそ、事前塗布の質を上げることが最優先になります。
「2〜3時間ごとに塗り直しましょう」という助言は、多くの日焼け止めのパッケージや環境省のマニュアルにも書かれています。問題は、その助言が競技中の現実と噛み合わないことです。だからこそ、日焼け止めは「塗り直せない前提」で効かせる工夫が要ります。
まず「量」を確保する──効果は塗る量で大きく変わる
見落とされがちですが、日焼け止めの効果は塗る量に大きく左右されます。SPFの数値は、1平方センチメートルあたり2mgという決められた量を塗った前提で測定されています。ところが実際の使用量はこれを大きく下回ることが分かっており、海水浴客の塗布量は規定のおよそ4分の1(0.5mg/cm²)だったという報告もあります(Bech-Thomsen N, Wulf HC, 1992)。
そして、塗る量と効果は比例しません。塗る量が減ると効果は指数関数的に落ちるため、量が半分になると実際の防御力はSPF値の平方根程度まで下がるとされています(Faurschou A, Wulf HC, Br J Dermatol, 2007)。つまり「SPF50を薄く塗る」より「SPF値はほどほどでも規定量を守る」方が確実です。環境省は具体的な目安として、顔なら手のひらに一円玉くらいの面積が埋まる量を取り、それを2回に分けて塗る「2度塗り」をすすめています。
「汗で落ちにくい」と「耐水性」は別物
屋外競技者が気にするのは、やはり汗です。ここで知っておきたいのが、パッケージの「UV耐水性」表示の意味です。日本化粧品工業会は2021年に国際規格(ISO 18861)に沿った「UV耐水性」の表示基準を定めました。合計40分の水浴後にSPFが半分以上保たれれば「UV耐水性★」、合計80分の水浴後で保たれれば「UV耐水性★★」がつきます。
注意したいのは、日本化粧品工業会が「UV耐水性は水に対する耐性であって、汗に対する耐性を示すものではない」と明言している点です。つまり「★★だから汗をかいても大丈夫」とは言い切れません。実験室レベルの研究では、発汗によって日焼け止めが洗い流されたり偏ったりして、防御力が低下しうることも示されています。耐水性表示は目安として役立ちますが、汗をかく競技では「落ちる前提で、いかに事前に良い状態をつくるか」という発想が現実的です。
競技中に塗り直せない前提の運用
塗り直せない現実は、先ほどの調査(Buller DBら, 2012)がはっきり示しています。事前に塗ることは多くの人ができても(73.2%)、2時間後の塗り直しを守れた人は20.4%にとどまりました。セーリングのように数時間コースに出たまま戻れない競技、道具を絶えず扱う競技では、そもそも塗り直す「手が空く時間」自体がありません。塗り直せないのは意志の弱さではなく、競技の構造そのものです。
それでも、給水タイム・ハーフタイム・セット間の待機など、数十秒〜数分の隙間があるなら、そこが唯一の塗り直しチャンスです。このときに役立つのが、手を汚さず片手で塗れるスティックタイプです。スプレータイプは広い範囲に手早く行き渡らせられる反面、風の強い屋外や海上では飛散しやすい面があります。クリーム・ローションタイプは密着感が高く事前の塗布に向く一方、競技中の塗り直しには手を拭く一手間が要ります。「事前塗布はクリーム、休憩中の塗り直しはスティック」と場面で使い分ける発想が現実的です。
日焼け止めは万能ではない──だから順番が大事
ここで、日焼け止めそのものの効果についても正直に触れておきます。日焼け止めが皮膚がんを防ぐかを調べたコクランのレビュー(2016)は、「有効とも無効とも示せない・エビデンスの質は低い」と結論しています。世界で行われた大規模な比較試験は実質1件(Nambour試験, 豪州)だけで、その追跡研究では有棘細胞がんの腫瘍発生が約40%減った一方(van der Pols JC ら, 2006)、基底細胞がんでは有意な差が出ませんでした。
これは「日焼け止めを塗っても無駄」という話ではありません。「日焼け止めは万能ではないから、その前に浴びる量を減らす対策が要る」という、この記事の順番そのものを裏づける結果です。装備(日焼け止め)は対策の一部であって、全部ではないのです。
ここまでは「焼ける前」の話でした。どれだけ気をつけても焼けてしまう日はあります。次は、焼けた後のケアと、塗りにくい目・唇の守り方です。
対策③ 焼けた後のケアと、目・唇の守り方
日焼けしてしまった後、何をどの順番でケアすればいい?
焼けてしまった後は、①冷やす→②保湿→③重ければ受診が基本です。環境省も、日焼けをしすぎたと思ったら、なるべく早く冷たいタオルなどで冷やすと症状が多少軽くなるとしています。水ぶくれができる・他の人より著しくひどい・皮膚が腫れあがるといった場合は、自己判断せず皮膚科を受診してください。
まず冷やす、そして保湿する
日焼けに気づいたら、最初にやりたいのが冷却です。環境省も、日焼けをしすぎたと思ったら、なるべく早く冷たいタオルなどで冷やすと症状が多少軽くなるとしています。冷たいタオルや保冷剤で火照った部位を冷やしてください。保冷剤を直接肌に当てると凍傷のリスクがあるため、必ずタオルなどで包んでから使います。
冷やした後は保湿です。日焼けで皮膚のバリア機能が低下すると水分が蒸発しやすくなるため、低刺激の化粧水で水分を補い、乳液やクリームでフタをします。ヒリつきが強い日は、こすらずにそっと重ねづけするだけでも十分です。炎天下の競技では発汗で水分・塩分も失われているので、いつもより多めの水分・電解質補給もあわせて行ってください。
水ぶくれができるほど強く焼けた、他の人と比べて著しくひどい、皮膚が腫れあがる、発熱を伴う——こうした場合はセルフケアの範囲を超えている可能性があります。環境省も、いつもよりひどい症状がある時は皮膚科医の診察を受けるようすすめています。自己判断で様子を見ず、受診を検討してください。
目を守る──サングラスと帽子のつば
日焼け止めを塗れない場所の代表が、目です。前半で触れたとおり、強い紫外線は角膜の急性の炎症(紫外線角膜炎・雪目)を起こすことがあります。海や砂浜、水面のように照り返しのある環境では、目に入る紫外線がさらに増えます。
対策の基本はサングラスです。「UV400」表示のあるものは、UV-A・UV-Bを含む紫外線をほぼ100%カットするとされています。ポイントはレンズの色の濃さではなく、UVカット性能が表示されているかどうかです。色が濃くてもUVカット機能がなければ紫外線は通り抜けてしまうため、購入時は必ずUVカット表示を確認してください。環境省によると、顔に合うサイズのサングラスを適切に使うと目の紫外線ばく露を最大で約90%カットでき、つばの広い帽子を併用するとさらに上からの紫外線を減らせます。
唇を守る──専用のUVリップで
もう一つ塗り忘れやすいのが唇です。唇は皮脂腺がなく乾燥しやすいうえ、紫外線から肌を守るメラニンも少なく、もともと紫外線に無防備な部位です。しかも下唇は太陽光が当たりやすく、慢性的な紫外線ダメージが「光線口唇炎」を起こすことがあります。米国国立医学図書館がまとめた医療情報によると、この光線口唇炎は一部が有棘細胞がんへ進行しうるとされ、口唇にできた有棘細胞がんは他部位より転移しやすいことも指摘されています。
効果を証明した大規模な試験があるわけではありませんが、リスクの大きさを考えれば、UVカット機能を備えた専用のリップクリームで守っておく価値は十分あります。飲食や会話で徐々に落ちるため、休憩のたびに塗り直す意識を持っておくと、顔の日焼け止めよりも手軽に守れます。
Q. 日焼け止めは曇りの日でも必要ですか?
A. 必要です。環境省によると、薄い雲の場合はUV-Bの80%以上が地表に届きます。「晴れた日だけ」という運用にすると、対策が抜ける日が増えてしまいます。
Q. 「UV耐水性★★」なら汗をかいても塗り直さなくて大丈夫ですか?
A. いいえ。日本化粧品工業会は「UV耐水性は水に対する耐性であって、汗に対する耐性を示すものではない」と明言しています。★★は80分の水浴後もSPFが半分以上残る目安であって、汗で落ちないことを保証するものではありません。汗をかいたら落ちる前提で運用してください。
Q. 日焼け止めのSPF・PAの数値は高いほど良いのですか?
A. 活動時間や紫外線の強さに見合った数値を選ぶのが基本です。数値の高さより「規定量をしっかり塗れているか」の方が効果を左右します。炎天下の長時間競技ではSPF50・PA++++クラスを、日常生活ではより低い数値を、と使い分ける考え方が現実的です。
Q. 日焼け止めを塗るとビタミンDが不足しませんか?
A. 以前は「実生活で日焼け止めがビタミンDを大きく減らす証拠は乏しい」とされてきました(Neale RE ら, 2019)。ただし2025年に発表された比較試験(Sun-D試験, n=628)では、高SPFの日焼け止めを毎日塗ったグループでビタミンD欠乏の割合がやや高まったと報告されています。とはいえ研究者自身も「日焼け止めの使用は続け、必要ならビタミンDを食事やサプリで補う」ことをすすめており、日焼け止めをやめる理由にはなりません。屋外競技者は紫外線に触れる時間・面積が多いため、過度な心配は不要です。気になる場合は医師や管理栄養士に相談してください。
まとめ──影響を知れば、対策の優先順位が見える
📝 この記事のポイント
- 日焼けの影響は皮膚のサンバーンだけでなく、目の紫外線角膜炎、そして長期の光老化・皮膚がんリスクにも及ぶ
- 対策は順番が大事。まず「浴びる量を減らす」(時間帯・日陰・衣服・帽子・サングラス)が最優先で、費用もかからない
- 日焼け止めは効果が塗る量で大きく変わる。SPF値より「規定量を2度塗り」を守る方が確実
- 「UV耐水性」は水への耐性であって汗への耐性ではない。競技中は塗り直せない前提で組み立てる
- 焼けた後は冷やす→保湿→重ければ受診。目はサングラスと帽子、唇はUVリップで別に守る
日焼けが体に何をもたらすのかを知れば、「浴びる量をどれだけ減らせるか」「塗り直せない前提でどう効かせるか」という、やるべきことの優先順位が自然と見えてきます。日焼け止めは万能ではありません。だからこそ、その手前でできる「浴びない工夫」が効いてきます。
すべてを完璧にこなす必要はありません。塗り直せない日があっても、帽子とサングラスで一部をカバーできれば、それだけで浴びる量は変わります。できることから、少しずつ積み重ねてください。
私は日焼け止めはスティック派です。あなたはどっち派ですか? ①スプレー派 / ②スティック派。コメントで教えてください。
戦う君は、ひとりじゃない。アスリートRPG。
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参考文献・出典
出典リスト(11件)— タップで表示
- 環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」(2020年3月改訂版)─ 紫外線の急性・慢性影響、反射率、UVインデックス、時間帯、日陰・衣服・帽子・サングラス・日焼け止めの使い方。環境省(PDF)
- WHO「Global Solar UV Index: A Practical Guide」(2002)─ UVインデックスに応じた紫外線対策の国際指針。World Health Organization
- Buller DB. et al. 「Compliance with sunscreen advice in a survey of adults engaged in outdoor winter recreation at high-elevation ski areas」 Journal of the American Academy of Dermatology 2012;66(1):63-70 ─ 事前塗布73.2%に対し2時間後の塗り直し遵守率20.4%、全項目遵守4.4%(n=4,837)。PubMed PMID 21742410
- Faurschou A, Wulf HC. 「The relation between sun protection factor and amount of sunscreen applied in vivo」 British Journal of Dermatology 2007;156(4):716-719 ─ 塗布量とSPFは指数関数的な関係にあり、量が減ると効果は大きく低下する。PubMed PMID 17493070
- Bech-Thomsen N, Wulf HC. 「Sunbathers’ application of sunscreen is probably inadequate to obtain the sun protection factor assigned to the preparation」 Photodermatol Photoimmunol Photomed 1992;9(6):242-244 ─ 海水浴客の実塗布量は規定の約4分の1(0.5mg/cm²)。PubMed PMID 1343224
- Pandolf KB. et al. 「Human thermoregulatory responses during heat exposure after artificially induced sunburn」 American Journal of Physiology 1992;262(4):R610 ─ 日焼け後の暑熱運動で深部体温・心拍・全身発汗量・血漿量は不変、局所発汗のみ低下(n=10)。PubMed PMID 1566925
- Urbanski A. et al. 「Ultraviolet light induces increased circulating interleukin-6 in humans」 Journal of Investigative Dermatology 1990;94(6):808-811 ─ UV照射後に血中IL-6が上昇し、発熱の経過と相関(重度の全身性サンバーン反応の一因)。PubMed PMID 2355183
- Ambros-Rudolph CM. et al. 「Malignant melanoma in marathon runners」 Archives of Dermatology 2006;142(11):1471-1474 ─ マラソン選手210人でトレーニング強度と皮膚がんリスクマーカーが相関、日焼け止め常用は56.2%(症例対照研究)。PubMed PMID 17116838
- Sánchez G. et al. 「Sun protection for preventing basal cell and squamous cell skin cancers」 Cochrane Database of Systematic Reviews 2016, CD011161 / van der Pols JC. et al.(Nambour trial 追跡)2006 ─ 日焼け止めによる有棘細胞がん予防は追跡で約40%減、基底細胞がんは有意差なし、全体のエビデンスの確実性は低い。PubMed PMID 17119032
- Neale RE. et al. 「The effect of sunscreen on vitamin D: a review」 British Journal of Dermatology 2019;181(5):907-915 / Sun-D Trial(Tran ら)British Journal of Dermatology 2025 ─ 高SPF日焼け止めの毎日使用でビタミンD欠乏がやや増加。ただし使用継続を推奨。PubMed PMID 31069788
- 日本化粧品工業会「UV耐水性の表示に関するQ&A / 耐水性測定法基準(ISO 18861準拠・2021年制定)」─ ★=計40分・★★=計80分の水浴後にSPFが半分以上保持。「水への耐性であって汗への耐性ではない」。日本化粧品工業会
⚠️ 免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療上の診断・治療の代替となるものではありません。水ぶくれ・広範囲の強い炎症・発熱などの症状がある場合や、目の痛み・充血が続く場合は、自己判断せず皮膚科・眼科などの医療機関を受診してください。日焼け止めの使用感には個人差があり、肌に合わない場合は使用を中止してください。


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