AI協業 本記事は覆面アスリート本人の体験・意見・判断をベースに、AIアシスタント(Claude)の支援を受けて構成・編集しています。
昨日より強い強度で長く戦うには、走りの燃費であるランニングエコノミーを上げる。手をつける順は道具→設定→動作→筋力→心。ブレの小さいものから固めるほうが早い。
✅ 本記事で得られること
- 同じ苦しさで、前より速く・前より長く走るための考え方が分かる
- 効率を上げるために「何から手をつけるか」の順番が決まる
- 自分のランニングエコノミーを数値で確認する手段と、その読み方が分かる
👤 こんな方におすすめ
- 昨日の自分より強い強度で、長く戦えるようになりたい競技者
- ペースを上げるとすぐ息が上がる、終盤まで体力がもたない──その両方に心当たりがある人
- フォーム改善をがんばってきたけれど、変わった実感がない人
- ランニングウォッチに出てくる「ランニングエコノミー」の意味と基準を知りたい人
去年より強い練習をこなせるようになりたくて、量もフォームも見直してきたんです。でもペースを上げるとすぐ苦しくなるし、長い時間ももたなくて…。効率よく走るって、結局どこを直せばいいんですか?
昨日の自分より強い強度で戦えるようになりたいなら、直す場所ではなく直す順番の話かもしれません。私は道具 → 設定 → 動作 → 筋力 → 心の順で手をつけます。ブレの小さいものから固めた方が、結果が安定するからです。
えっ、道具からですか? シューズで速くなるのって、なんだかズルい気がしちゃって…。まず自分の走り方を直すのが先じゃないんですか?
走りの燃費が履くもので変わることは、研究でも確かめられています。ズルではなく、いちばん確実に効くところから入るという考え方です。順番の理由から、自分の数値の測り方まで、以下で詳しく見ていこう。
ランニングエコノミーとは何か──速さではなく「燃費」を測る数値
ランニングエコノミーとは何を測っている数値なのか?
ランニングエコノミーは、同じ距離を走るのに体がどれだけ酸素を使うかを表す数値だ。Garminの公式マニュアルは単位を ml/kg/km と定義している。体重1kgあたり1km進むのに何mlの酸素を使ったか、という読み方になる。数値が小さいほど燃費が良い。速さそのものではなく、走りの効率を測っている。
- 測るもの:同じ距離を走るのに使う酸素の量
- 単位:体重1kgあたり1kmで何mlの酸素を使うか(ml/kg/km)
- 良い状態:数値が小さいほど少ない酸素で同じ距離を進めている
- 最大酸素摂取量との違い:エンジンの大きさではなく、燃料の使い方の上手さ
車で言えば、最大酸素摂取量はエンジンの排気量にあたる。ランニングエコノミーはリッター何キロ走れるかにあたる。
排気量が同じ2台でも、燃費が違えば同じガソリンで進める距離は変わる。走るときも同じで、心肺の能力が近い2人でも、効率が違えば同じ苦しさで進める距離が変わる。
効率が上がると、体感は2つの形で返ってくる。同じペースが楽になるか、同じ苦しさでもっと速く、もっと長く進めるかだ。どちらも同じことの裏表になる。昨日より強い強度で戦えるようになりたいなら、伸ばす先はここにある。
同じ練習をしている2人で差がつく理由
チームメイトと同じメニューをこなしているのに、ペースを上げた場面で先に苦しくなる。あるいは終盤まで体力がもたない。この2つの説明のひとつが効率の差だ。同じペースで走っていても、片方が少ない酸素で進めているなら、残りの余力が違ってくる。
そして効率は、心肺の能力とは別に伸ばせる。ここが実務上いちばん大事な点になる。心肺を上げるには時間がかかるが、効率のほうには、もっと早く動く部分がある。
数値が小さいほど良い、という読み方の落とし穴
ランニングエコノミーは数値が小さいほど良い。ただし他人と比べる数値ではない。体格・脚の長さ・競技歴で基準がずれるからだ。
見るべきは、過去の自分からの向きになる。先月より小さくなっているなら、やってきたことは効いている。
効率が別に伸ばせるものだと分かったところで、では何から手をつけるか。ここで多くの人が最初のつまずき方をする。
効率を上げる順番を間違えると遠回りになる
ランニングエコノミーを上げるには何から手をつければいいのか?
私は道具 → 設定 → 動作 → 筋力 → 心の順で手をつける。理由は優劣ではなく再現性にある。道具は壊れない限り明日も同じものが使える。設定は数字で元に戻せる。動作は言葉にして記録できる。筋力は怪我や体重で動く。心は日によって変わる。ブレの小さいものから固めたほうが、結果が安定する。
ランニングエコノミーの改善方法を調べると、フォームの見直しと筋力トレーニングが並んで出てくる。どちらも効く。ただし多くの記事は方法を横並びに置くだけで、どれから始めるかまでは書いていない。
読み終わっても最初の一歩が決まらないのは、そのためだ。
「変数が少ない」とは、勘や経験に頼らなくていいということ
ここで言う再現性は、同じことをやれば同じ結果が返ってくる度合いのことだ。そして再現性を決めているのは、その要素に混ざっている変数の数になる。
自分の体に合った道具を選ぶ。それだけで記録は動くことがある。しかも同じ道具を使えば、壊れない限り次の日も同じものだ。ここには勘も経験もいらない。
設定や調整は、数字と相性が良い。数字を残しておけば、同じ状態をもう一度作れる。
動作は数値化しにくいが、言葉にはできる。手をどこまで広げるか、目線をどこに置くか。動き全体をひとつずつ分解して言葉にできれば、練習の中で調整できるし、記録もできる。何をどう変えたのかが後から分かる。
筋力は数字が出る。何kg挙がったか、何秒で走れたか。ただし怪我や病気で大きく変わるし、体重の増減や体つきでも変わる。個人差も大きく、原因を切り分けにくい。
心はさらに動く。気分が乗る日と乗らない日があり、競技と関係ない悩みまで影響してくる。整える方法はたくさんあるが、どれも難易度が高く、個人差もかなり大きい。
再現性で並べると、手をつける順番が決まる
| 層 | 扱いやすさ | ブレる原因 |
|---|---|---|
| ① 道具 | 選べば固定される | 摩耗・買い替え |
| ② 設定 | 数字で戻せる | 記録し忘れ |
| ③ 動作 | 言葉にすれば残せる | 疲労で崩れる |
| ④ 筋力 | 数字は出るが動く | 怪我・体重・個人差 |
| ⑤ 心 | 再現がいちばん難しい | 体調・私生活・その日の気分 |
道具がいちばん大切だという話ではない。心がどうでもいいという話でもない。再現性の高いものから固めていくと、後ろの層に取りかかるときの土台が安定するという順序の話だ。良い道具と良い設定で走れていれば、フォームを覚えるときも良い状態で覚えられる。
逆から見ると、この順番の意味がはっきりする。合っていない道具は、その悪さを補正することにエネルギーを奪っていく。安定しない道具を使えば、安定させるために意識と筋力が持っていかれる。そして、その状態で身についていくのは、良い技術ではない。合わない道具をそこそこの形にまとめるための技術だ。
道具で解決できることを道具で解決しておくと、そこが底上げになる。補正に使われていたはずの意識と体力が浮いて、その分を設定や動作に回せるようになる。
逆から積み上げると、「何のために」が見えなくなる
では、この順番を逆にしたらどうなるか。心 → 筋力 → 動作 → 設定 → 道具という並べ方も、話としては成り立つ。
やる気が出たから、走り込みと筋トレをする。筋力がついたから、技術の練習に入る。技術ができてきたから、それをやりやすいように設定を詰める。今の道具では物足りなくなったから、良い道具に替える。ひとつずつ積み上がっていく形で、流れとしておかしなところはない。
競技を始めたばかりの時期や、趣味として楽しんでいる場合には、この進み方が合うこともある。ただ、この並べ方には抜け落ちやすいものがひとつある。「今それを、何のためにやっているのか」だ。
目的がはっきりしている時は、こういう言い方になる。この動きをやりやすくしたいから、この筋肉を鍛えたい。技術という行き先が先にあって、そこから逆算して鍛える場所が決まる。
逆から積み上げると、その行き先が見えないまま鍛えることになる。技術の面で何が足りていないのか分からない状態では、何を鍛えればいいのかも決まらない。やっている量は同じでも、効き方が変わってしまう。
道具でも同じことが起きる。自分の体に合っていない道具を、設定で何とかしようとして時間を使い続けることがある。合わせる先が間違っていれば、その調整に費やした時間は返ってこない。
この並べ方は走ることに限った話ではない。道具があり、設定があり、動作があり、体があり、心がある競技なら、どれも同じように並べられる。再現性の高いものから固めるという見方そのものが、練習の設計図になる。
順番の理由がはっきりしたところで、いちばん手前の層から見ていく。
最初に道具──シューズは走りの燃費を数%動かす
シューズを替えるとランニングエコノミーはどれくらい変わるのか?
カーボンプレート入りシューズの効率改善は14〜18km/hで約4%と報告されている。ただし速度が落ちると効果も落ち、10km/hで0.9%、12km/hで1.4%にとどまる。さらに個人差が大きく、Knopp らの検証では+11.4%から−11.3%までばらついた。全員が同じだけ速くなる道具ではない。
道具から始める根拠は、効果が数字で確かめられていることにある。
厚底カーボンシューズを扱ったレビュー(2025)は、Hoogkamer らの検証で14〜18km/hのペースにおいて約4%の効率改善が見られたと整理している。Barnes & Kilding の報告では 4.2 ± 1.2% だった。ただしこれは比較相手によって変わる数字で、同じ報告でもスパイクとの比較では 2.6 ± 1.3% になっている。実際のレース結果への反映は1〜2%程度とされている。
ただし「誰でも4%速くなる」という話ではない
ここは正直に書いておきたい。4%という数字には条件がついている。
まず速度だ。約4%が出ているのは14〜18km/hで、キロ3分20秒からキロ4分20秒くらいの範囲になる。Joubert らが遅いペースで測ると、改善は12km/hで1.4%、10km/hでは0.9%まで下がった。ゆっくり走る人ほど、恩恵は小さくなる。
次に個人差がある。Knopp らの検証では、市民ランナーで +9.7%から−1.1%、ケニアの選手で +11.4%から−11.3% という幅が出ている。履くと効率が悪くなる人が実際にいるということだ。
レースペースが速く、本番用の1足を選ぶなら、効率の面で有利になる可能性が高い。一方でキロ5分より遅いペースが中心なら、期待できる差は小さくなる。さらに合う・合わないの個人差が大きいので、いきなり本番で下ろさず、練習で自分の反応を確かめてから使う。
道具が効くもうひとつの理由は、疲れと怪我を遠ざけること
効率の数値だけが道具の役割ではない。体に合った道具は、疲労や故障からも自分を遠ざけてくれる。
足に合わないシューズで走り続ければ、どこかをかばう動きが出る。かばう動きは余計なエネルギーを使うし、痛みの入口にもなる。効率と故障予防は、道具のところでつながっている。
答えは、ギアの中にある
海外のある選手が、こう言っていた。「答えは、ギアの中にある」。
世界の一線で戦う選手たちは、ミリ単位、あるいはそれより細かいところまで調整を試している。少しでも速く走れるように、少しでも高く跳べるように、テストを何度も重ねていく。そうして詰め切られたものが、製品として世に出てくる。
つまり道具の中には、作った人たちの意図が埋まっている。この一足は何を狙って作られたのか。推進力なのか、安定なのか、耐久なのか。狙いを読み取ってから履くと、道具に自分を合わせにいくのではなく、道具が想定している使われ方に乗る形で走れる。
ただし、自分に合う道具を見つけるのは簡単ではない。選び方を間違えれば、その道具を使っているあいだ、ずっとパフォーマンスを下げ続けることになる。だからこそ道具の特性を知り、自分の能力を上げてくれるものを探すところまでが、道具の段階に含まれる。買って終わりではない。
私が普段履いているのはナイキのストラクチャープラスだ。カーボンプレートのレース用ではなく、支えを効かせた安定性寄りのシューズになる。狙いが「支える」ところにあると分かっていれば、これを速さのための道具として期待することもない。道具の意図を知ることは、期待の当て先を間違えないことでもある。
合う道具が決まったら、次はその状態を数字で残す段階に入る。
次に設定と数値化──自分のランニングエコノミーを測る
自分のランニングエコノミーはどうやって測るのか?
ランニングエコノミーはランニングウォッチで測れるようになった。Garminは2025年5月にForerunner 970で指標を提供開始している。必要なのは接地時の速度低下を測れるHRM 600などの機器と、30分以上の平坦な屋外走かトラック走。室内走とトレイル走は計算に使われない。
数値化できる層に来ると、扱い方が一段楽になる。数字を残せば、同じ状態をもう一度作れるからだ。
Garminの公式マニュアルによると、ランニングエコノミーの算出にはプロフィール情報・走行履歴・心拍・速度・ランニングダイナミクスが使われる。単位は ml/kg/km で、数値が小さいほど効率が良い。
正しく測るための条件は決まっている
数値を出すには条件がある。マニュアルが挙げているのは次の3点だ。
- 接地時の速度低下を測れる対応機器(HRM 600 など)を装着していること
- 屋外走かトラック走を複数回記録していること
- 30分以上のゆっくりしたペースで、トラックか平坦な場所を走ること
室内走とトレイル走は計算に使われない。信号待ちの多い街中や、上り下りの激しいコースも条件から外れる。測る日は、測るための走り方をすると考えたほうがいい。
機器がなくても、代わりに見られるもの
対応機器を持っていない場合でも、効率の変化を推し量る方法はある。同じコース・同じ距離を、同じ心拍で走ったときのタイムを残すやり方だ。
心拍が同じなら体にかかっている負担も近い。その条件でタイムが縮んでいるなら、効率は上がっている。専用の数値ほど正確ではないが、向きは分かる。
私自身、時計はApple Watchを使っている。ここで紹介したランニングエコノミーの数値は、手元には出ない。専用の数値を持っていなくても、道具から入るという順番は変えていない。
道具が決まり、数字で状態を残せるようになった。ここでようやくフォームの出番が来る。
そこからフォーム──言葉にできる動作だけを触る
フォームの改善はランニングエコノミーにどう効くのか?
フォームは数値化しにくいが言語化はしやすい。目線をどこに置くか、腕をどこまで引くか、動作をひとつずつ言葉に分解できる。言葉にできれば練習の中で調整でき、何をどう変えたかを記録に残せる。感覚だけで直そうとすると再現できないが、言葉にした瞬間から扱える対象になる。
- 言葉にする:目線・腕の振り幅など、動作をひとつずつ言葉に分解する
- 記録する:何をどう変えたかを残せば、後から振り返れる
- 一度にひとつ:複数を同時に変えると、何が効いたのか分からなくなる
- 数字で裏を取る:接地時間や上下動の変化で、感覚だけに頼らない
フォームが3番目に来る理由は、効かないからではない。言葉にしないと再現できないからだ。
「もっとリラックスして」「体幹を使って」という言い方では、翌日の自分に伝わらない。翌日の自分は今日の感覚を覚えていない。
感覚を言葉に翻訳しておく
再現できる形にするには、動作を分解して言葉にする。
- 目線を10m先の地面に置く
- 腕は後ろに引く、前に振り出さない
- 接地は体の真下、足を前に出しにいかない
ここまで具体的にすれば、翌日も同じことを試せる。うまくいかなければ、どの言葉を変えたのかも残る。言語化は、動作に再現性を持たせるための作業になる。
一度にひとつしか変えない
フォームで失敗しやすいのは、複数を同時に変えることだ。3つ変えて速くなっても、どれが効いたのか分からない。効かなかったときも同じで、原因が特定できない。
ひとつ変えて、数回の練習で確かめて、残すか戻すかを決める。地味だが、この進め方がいちばん早い。
道具・設定・動作と、扱いやすい層を固めてきた。残るふたつは、意図的に後ろに置いている層になる。
最後に筋力と心──変数が多い層とのつき合い方
筋力トレーニングはランニングエコノミーを改善するのか?
筋力トレーニングの効果は方法と速度によって結果が割れる。Sports Medicine(2024)のメタ分析では、高負荷や複合的な方法で小さな改善が見られた一方、サブマックス負荷や等尺性のみでは改善が確認されなかった。プライオメトリクスは12km/h以下の速度域で小さな改善を示している。効くが、やり方を選ぶ。
筋力トレーニングは効率に効く。ただし調べるほど、条件によって結論が変わることが分かる。
Llanos-Lagos らによる Sports Medicine(2024)のメタ分析は、方法ごとに効果を分けて整理している。高負荷を使った方法と複数の方法を組み合わせた場合には小さな改善が見られたが、サブマックス負荷だけ、あるいは等尺性だけでは改善が確認されなかった。プライオメトリクスの効果も、速度域によって出方が違っている。
同じ「筋トレ」でも結論が分かれる
「ランナーは筋トレをすべきか」という問いに、ひとつの答えが返ってこないのはこのためだ。何をどれくらいの負荷でやるかで、結果が変わる。
加えて、筋力は怪我をすれば落ちるし、体重が動けば走りへの影響も変わる。数字は出るのに、原因の切り分けが難しい。私が4番目に置いているのは、こうした変数の多さを見てのことだ。
心を最後に置くのは、軽く見ているからではない
心の状態は走りに出る。乗らない日は同じペースが重く感じるし、競技と関係ない悩みまで足に来る。効かないどころか、影響はいちばん大きいかもしれない。
それでも最後に置いているのは、意図的に動かすのがいちばん難しいからだ。整える方法はたくさんあるが、どれも習得の難易度が高く、個人差もかなり大きい。今日うまくいった方法が明日も効くとは限らない。
だからこそ、手前の層を固めておく意味がある。道具と設定と動作が決まっていれば、気持ちが乗らない日でも走りが大きく崩れない。調子の悪い日の下限を上げてくれるのが、再現性の高い層だ。
私が取り組んでいる競技は、道具の影響を大きく受ける。だから道具選びには時間をかけてきた。カーボンの含有率が高いモデルに替えたときは、トップスピードが伸びた。軽くなった分だけ体への負担も減って、練習中に、より深いところまで考えられるようになった。
逆もある。安定感の落ちる道具を使ってしまうと、安定させることのほうに意識と筋力を奪われる。道具で解決できることを道具で解決しておくと、その分をチューニングや技術に回せる。私が道具を最初に置いているのは、この差を何度も見てきたからだ。
※あくまで個人の経験であり、万人に当てはまるものではありません。
よくある質問
高いシューズを買えばランニングエコノミーは上がりますか?
価格と効率は直結しません。カーボンプレート入りのシューズで報告されている約4%の改善は14〜18km/hでの数値で、12km/hでは1.4%、10km/hでは0.9%まで下がります。個人差も大きく、Knopp らの検証では効率が悪化した人もいました。まず練習で自分の反応を確かめてください。
ランニングウォッチを持っていなくても効率は改善できますか?
できます。数値が見えると進み方が分かりやすくなるだけで、改善そのものに機器は必須ではありません。同じコースを同じ心拍で走ったときのタイムを記録していけば、向きは確認できます。
フォームを直すのは無駄ということですか?
無駄ではありません。順番の話です。フォームは言葉にすれば記録でき、練習の中で調整できる扱いやすい層です。ただし道具や設定が合っていない状態で動作だけを直そうとすると、合わない道具に合わせた動きを覚えてしまうことがあります。
ランニングエコノミーと最大酸素摂取量は、どちらを優先すべきですか?
両方とも持久系の成績に関わりますが、伸びる速さが違います。最大酸素摂取量は上げるのに時間がかかる一方、効率のほうには道具や設定のように早く動く部分があります。大会が近いなら効率側、まだ時間があるなら両方に取り組むのが現実的です。
ゆっくりジョグ中心でも効率は上がりますか?
上がります。ただしシューズによる恩恵は速度が落ちるほど小さくなるため、道具に期待できる幅は狭くなります。その分、動作の言語化と記録のほうが効いてきます。
まとめ──昨日の自分に勝つために、順番を決める
「昨日の我に今日は勝つべし」という言葉がある。競技を続けている人の多くは、この気持ちで辛い練習を越えている。問われるのは、その努力をどこへ向けるかだ。
ランニングエコノミーは、同じ距離を走るのに使う酸素の量を表す数値だ。心肺の大きさではなく、燃料の使い方の上手さを測っている。ここが上がれば、同じ苦しさでより高い強度に耐えられるようになり、同じ強度ならより長く戦えるようになる。
そして効率を上げるとき、私は道具 → 設定 → 動作 → 筋力 → 心の順で手をつける。優劣ではなく再現性の順だ。ブレの小さいものから固めたほうが、結果が安定する。
シューズの効率改善は14〜18km/hで約4%と報告されているが、ゆっくり走れば1%前後まで下がり、人によっては悪化する。数字の裏にある条件まで見て、自分がどのケースかを確かめてほしい。
道具を大切にするというのは、物を長く使うという意味だけではない。道具に埋まっている狙いを読み取って、その上に自分の技術を重ねていくということでもある。答えは、ギアの中にある。
フォームを直してきた時間は無駄ではない。順番を変えるだけで、同じ努力の効き方が変わる。走る量を積み重ねてきた人ほど、手前の層を整えたときに変化が出やすい。
私は道具から入る派だ。自分で動かせる幅がいちばん大きくて、しかも明日も同じ状態を作れるからだ。あなたが走りを変えたいと思ったとき、最初に手をつけるのは ①道具や設定を見直す / ②走り方そのものを直す?
※あくまで個人の考え方です。
戦う君は、ひとりじゃない。
アスリートRPG。
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参考文献・出典
- Mechanisms, Economy, and Performance of Advanced Footwear Technology in Endurance Running — A Review. PMC12821614(Hoogkamer et al. / Barnes & Kilding / Joubert et al. / Knopp et al. の報告を統合)
- Effect of Strength Training Programs in Middle- and Long-Distance Runners’ Economy at Different Running Speeds: Llanos-Lagos A, Ramirez-Campillo R, Moran J, Sáez de Villarreal E. A Systematic Review with Meta-analysis. Sports Medicine (2024). Springer
- Garmin Forerunner 970 Owner’s Manual — Running Economy. Garmin 公式マニュアル


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